林:冒頭のシーン、床にうつぶせになって、上半身の入れ墨をカメラがなめるように撮って、観てるほうは「ひぇ~っ」と思いました。だけど、起き上がってお弁当をつくったりする様が、何とも言えず可愛らしかったです。野菜を刻むシーンなんか、堂に入ってましたよ。
玉木:(笑)。ありがとうございます。
林:極道の様式美っていうか、タンカ切ったりするじゃないですか。そういうのもちゃんと“専門家”に習ったんですか(笑)。
玉木:いやいや、原作があるので、そちらの指導はないです、さすがに(笑)。
林:サングラスもカッコいいし、ヒゲも素敵でした。ところでどうしてあんなに関西弁がお上手なんですか。
玉木:方言として役でたくさん触れているのが関西弁だと思うんです。朝ドラ(「あさが来た」2015年度下半期)のときも関西弁でしたし、そういう慣れもありますね。あと、現場に先生がいてくださるので、アドリブとかも含めて「もうちょっとこんな感じで」というニュアンスを現場ですぐ教えてくださるんです。それにも非常に助けられました。
林:それにしても、よくまあこんな濃い人たちばっかりをそろえたな、という感じですよね。竹中(直人)さんは出てくるだけでおかしいし、稲森いずみさんも「極道の妻」のパロディーをやるから笑っちゃいました。龍の奥さんの川口春奈さんもコミカルで可愛くて、この二人、すごく愛し合って、ラブラブな夫婦という感じがすごく出てますよね。
玉木:主夫の話なので、そこの軸はブレてはいけないなと思っていました。
林:そして娘の向日葵ちゃん(白鳥玉季)もすごくかわいい。あの子、映画「流浪の月」で広瀬すずちゃんの子ども時代をやってましたよね。
玉木:そうですね。彼女は大人っぽい芝居をする子で、すごく上手なんですよ。これからもいろいろな作品に出てくると思います。テレビドラマが終わって1年たって、身長も大きくなっていて、より大人っぽくなっていました。