「同一リーグに捕手を出すのは考えづらい。田村とトレードで釣り合う選手が日本ハムに見当たらないというのもある。となればトレードに出すならセリーグでしょう。巨人も選手の飼い殺しをせず、トレードに前向きな球団なので動く可能性がある。畠世周、北村拓己、石川慎吾は他球団の評価が高い。畠は1軍で力を発揮できず、北村と石川もファーム暮らしが続いている。坂本勇人の戦線離脱で手薄な遊撃、先発要員が補強ポイントになると思います」

 最下位に低迷している阪神は戦力補強に動くのだろうか。5月31日の西武戦で零封負けを喫し、自力優勝の可能性が消滅した。巻き返しに向けてトレードは有効な策だが、他球団の編成は「阪神は矢野監督が今季限りで退任しますし、主力選手を出すことは考えづらい。藤浪晋太郎の名前がトレードの話題で挙がりますが、次の監督が必要な戦力と考えるかもしれません。新監督が就任してからトレードに動くのが自然ではないでしょうか」と指摘する。

 過去には上位球団もトレードに動いたケースもある。注目されるのはソフトバンクだ。外野は栗原陵矢が左膝前十字靱帯断裂、左外側半月板損傷で長期離脱。上林誠知も右アキレス腱断裂で今季絶望となった。柳町達が奮闘しているが、今後のペナントレースを見据えると外野の層を厚くしたい。

「ソフトバンクは大竹耕太郎、椎野新、奥村政稔と他球団なら1軍で使える投手がゴロゴロいる。外野の即戦力の選手を獲りに行く可能性は十分に考えられる」(スポーツ紙記者)

 交流戦後に各球団がトレードで動くか、要注目だ。(梅宮昌宗)