今季レギュラーシーズンの34試合で8ゴール15アシストと驚異的な成績を残した伊東は以前、ベルギーメディアで「健全な野心はある。良いオファーが届けばノーとは言えない」と新たな挑戦にも前向きなコメントを残している。しかしヘンク側は、11月のワールドカップでさらに市場価値が高騰することを見込んでおり、来年1月のマーケットで売却することを希望しているとも伝えられている。

 現在29歳のFWに関心を示していることが明らかとなっているのは、来季チャンピオンズリーグに出場するレヴァークーゼンや指揮官交代を経て再起を図るボルシア・メンヘングラードバッハ。日本代表での活動が終了した後、接触するクラブはさらに増えるはずだ。またヘンクの思惑通り来年1月の売却となれば、その選択肢は広がることだろう。

 ワールドカップ対戦国であるスペインやドイツのメディアから、「最も怖い選手」にも挙げられる伊東。スピーディーな展開の多いブンデスリーガやプレミアリーグなどが適しているように思われるが、「どこでも自分のプレーができると信じている」と結果に裏打ちされた自信もつかんでいる。キャリアの絶頂期にいる29歳の今後には注目だ。

【鎌田大地/フランクフルト】

 昨季ブンデスリーガで20ゴールに絡んだ(5ゴール15アシスト)司令塔は、今季成績だけで見れば4ゴール3アシストと物足りないものになったかもしれない。だが、ピッチ上での影響力は昨季以上だった。ヨーロッパリーグ優勝で42年ぶりに欧州カップ戦王者に輝いたチームの中で、大会最多5ゴールを記録。カンプ・ノウで行われたバルセロナとの準々決勝セカンドレグ(3-2)、ピッチ上で誰よりも“うまい”選手は鎌田であった。

 そんな鎌田の契約は残り12カ月。本人は「チャンピオンズリーグもあるので、フランクフルト以上を探すのは難しい」と言及しつつ、「良く考えて行動しないと駄目」とコメント。この夏に下す決断が今後のキャリアを大きく左右することもあり、より一層慎重になっていることを明かしている。

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鎌田が来季プレーするチームは…