海外に行った時に、逮捕されてしまうっていうドッキリもあって、その時は、もう人生終わったって思った。海外で逮捕されるって、めちゃくちゃ怖いでしょ。現地の警察署全面協力だったし。あんな怖い思いはもうこりごり。
「豆柴の大群」(以下・豆柴)のあるメンバーが、親の借金のせいでグループを脱退するっていうドッキリの時は心配しすぎてめちゃくちゃ疲れた……。「多額の借金があってとりあえず1000万円すぐに返済しないといけない」設定だったんだけど、ボクはとにかく「豆柴を何とかしなきゃいけない」って思ったから「借金はボクが代わりに払う」って思わず言っちゃったんだ。今、振り返っても、よく、あんなセリフ言えたなって思う。豆柴のメンバーは、ボクにとってはもう娘みたいな存在だから、めちゃくちゃ焦ったんだろうね。ドッキリ期間も1カ月くらいあったし、心配しすぎて、完全にその時は、他の仕事に支障が出ていたからね。今、思えば、今まででいちばん精神的にきついドッキリだったかもしれない……。
ドッキリって何度くらっても芸人としての手応えみたいなものはまったく感じることはできない。スカっとした気分になったことは一度もない。ボクの場合は、少し特殊で、ネタバラシされないまま終わることもけっこう多いから、余計にそう感じるのかもしれないけど……。
ただ、そんなボクも、ここ数年はドッキリを仕掛けられる回数がだんだんと減ってきている。ピーク時から比べると激減。なぜ、急に減ったのか。ある番組のディレクターによると「クロちゃん=水曜日のイメージが強すぎて仕掛けづらい」「水曜日のようにできない」ということみたい。ボクは別にドッキリは好きじゃないけど、本当にこういう理由なんだったら、少し寂しい。ボクの需要が完全になくなっているってことならまだ理解できるんだけど、「水曜日」の影響で仕掛けづらいっていうのは悲しいな……。
ドッキリで大変な思いをしたってことを散々文句言っておいて、ちょっと言いにくいけど……各番組のディレクターの皆さん! 「水曜日」のことなんか気にせず、もっともっとボクにドッキリを仕掛けてよー(笑)。「水曜日」がまだチャレンジしてないドッキリって絶対あるよー!諦めないで! もっともっといろんなことをボクに試してほしい! まだまだボクの魅力ってあるはずだからー!!
(構成/AERA dot.編集部・岡本直也)