料理研究家の黒田民子さんが教える「家つまみでひとやすみ」。今回は「イワシの味噌煮」。
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スーパーで手軽に入手できるイワシ。生臭みが苦手な方も多いようですが、しょうがと味噌を使えば、クセが和らぎ、おいしいお酒のつまみに変身します。
イワシは足が早いので、新鮮なものをお選びください。下処理は「作り方」の手順を参考に。料理バサミを使ってもいいですよ。ワタを取り除いたら、中骨に付いた血合いも臭みの元になるので、指でこすって洗い流します。
さて、イワシを鍋で煮ていきましょう。最初はしょうがの千切りとお酒、水を加えて煮立たせて、アルコール分を飛ばします。
そして砂糖と醤油を加えて落としぶたをして、弱火でコトコト煮てください。代わりにキッチンペーパーをのせても構いません。ここでしっかり煮ることで、骨もほろりと軟らかくなります。
煮汁が半量くらいになったら、味噌を煮汁で溶き入れ、とろみがついたらできあがり。器に盛り付け、木の芽を手でパン!とたたいて添えるといい香り。イワシ嫌いの方もどうぞおためしください。
(構成/沖村かなみ)
■イワシの味噌煮
【材料(2人分)】 イワシ4尾、しょうが1片、酒80ml、水160ml、砂糖大さじ1、醤油大さじ1、味噌大さじ2、木の芽少々
【作り方】(1)イワシはウロコを取り、胸ビレの下から包丁を入れて頭を取り、尾も切り落とす。腹の皮を細く切り落とし、ワタを取り除く。水洗いして水気を拭き取り、筒状に半分に切る。(2)鍋に(1)としょうがの千切りを加え、酒と水を加えて火にかける。煮立ったら砂糖と醤油を加えて落としぶたをし、弱火で煮汁が半分になるまで煮込む。(3)味噌を煮汁で溶き入れ、時々鍋を揺すりながら弱火でとろみが出るまで煮詰める。(4)器に盛り付け、木の芽を添える。
【ワンポイントアドバイス】
腹の皮を細く切り落としてワタを取り出し、水洗いして血合いも取り除く。
味噌は容器か玉じゃくしに取り、煮汁を加えて溶かしながら鍋に加えるといい。
※週刊朝日 2022年6月24日号