神前結婚式
神前結婚式

○今では縁結びのパワースボットとして

 さて、日比谷大神宮はその後組織変更や震災・戦災などの影響を受け、現在は「東京大神宮」へと名前を変えた。「東京大神宮」と言えば、東京随一の縁結びに御利益がある社として有名であり、神前結婚式発祥の神社としては至極当然と言えるかもしれない。ちなみに東京随一と言ったが、神社には若い男性も含めて、日本全国から参拝者が多く詰めかけている。

○良縁を星に願って

 「東京大神宮」では、他の神社と同じく6月30日には大祓が、7月7日には七夕祈願祭が行われる。例年は境内に入れないほどの人混みとなるが、今年も昨年同様、人員を制限したり神職のみでの催事となるようだ。七夕祈願祭は若い女性に人気で、ひこ星と織り姫星の伝説にあやかり、良縁祈願が特に多い。1日も早く、あの華やかな催事が戻ってくることを願ってやまない。

○クリスマスの広がりも大正天皇のおかげ

 大正天皇は47歳で崩御されたが、一生側室をおかず貞明皇后との間に4人の皇子を持たれた。後の昭和天皇、秩父宮殿下、高松宮殿下、三笠宮殿下である。生来の体調不良が悪化し、崩御となったのは大正15(1926)年12月25日で、この日は「大正天皇祭」として昭和22(1947)年まで祝祭日として制定されていた。12月25日が休日であったことから、クリスマスというイベントが日本に広く定着したとも言われている。

 大正時代は短かったが、日本にこうした世界のイベントが取り入れられた時代でもあった。本日6月25日、貞明皇后のお誕生日に、ふと神前結婚式の始まりに思い至った次第である。(文・写真:『東京のパワースポットを歩く』・鈴子)

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