
・茨木秀俊(新潟・帝京長岡) 184cm83kg 右投右打
新潟県内では昨年夏の甲子園にも出場した田中晴也(日本文理)が上位候補と見られているが、もう1人プロから高い注目を集めているのが茨木だ。昨年秋の県大会では3位決定戦で13奪三振完封、続く北信越大会でも初戦で松商学園に敗れたものの3失点完投と見事な投球を見せた。均整の取れたたくましい体格で、フォームのバランスも良く、キャッチボールや立ち投げの時点からその素材の良さは伝わってくる。長いイニングでは球速が140キロ程度が多いが、昨年秋の練習試合では149キロを記録したプロ球団のスピードガンもあったとのことで、その潜在能力の高さは全国でもトップクラスだ。春の県大会では新潟明訓に打ち込まれてまさかの大敗を喫しただけに、夏はその悔しさを晴らすような快投を見せてくれることを期待したい。
・森山暁生(徳島・阿南光) 182cm83kg 左投左打
今年の中四国を代表する大型サウスポー。昨年夏は2年生ながら徳島大会4試合を1人で投げ抜き、チームの甲子園出場に大きく貢献した。迎えた本大会でも初戦で沖縄尚学に敗れたものの、140キロを超えるスピードをマークして注目を集めた。今年の春も県大会の準々決勝(池田辻戦)では20奪三振をマークするなど、レベルアップした姿を見せている。他に安定した投手がいないチーム事情もあって、昨年から完投するケースが多く、その分どうしても力をセーブした投球にはなるが、6月に行われた天理との招待試合では9回の最後のボールがこの日最速の145キロをマークするなど、力を入れた時のボールはさすがという勢いがある。また緩くて大きいカーブを2種類操り、緩急を使えるのも持ち味だ。県内の同じサウスポーではセンバツで大阪桐蔭を相手に好投した富田遼弥(鳴門)も好投手だが、もし今夏の地方大会で投げ合いが実現すれば、高い注目を集めることは間違いないだろう。