盆栽というと、松の枝ぶりなどに技巧を凝らす渋~い趣味だと思われがちだ。
【写真】 花見もステイホーム!桜の女王「ソメイヨシノ」はこちら
しかし今、熱い注目を浴びているのは、可憐な桜。手のひらサイズのものもあり、特に女性からの人気が高い。
「ステイホームで自然に触れる機会が減ったので、家で桜を見て癒やされるという人が増えています」
と説明するのは、江戸時代末期に創業した老舗盆栽専門店「清香園」(さいたま市)の5代目家元・山田香織さん。
「盆栽は、手入れをすると表情が変わっていきます。そのため、ペットを育てているような愛情がわいてくるんですよ。1年かけて育てたわけですから、花が開いたときの感動はひとしおです。『咲いてくれてありがとう』という気持ちが、自然とわいてきます」(山田さん)
桜盆栽を育てているという女性は、その魅力を語る。
「花芽が出ただけでも、嬉しくなってきます。風通しと日当たりによって開花の時期がずれますので、一輪ずつ咲いていくたびに、喜びが大きくなるんです」
盆栽に使用される桜の種類も、ソメイヨシノからしだれ桜まで多種多様。“コロナ禍花見”はこれに決まり!?(取材・文/本誌・菊地武顕)
※週刊朝日 2021年4月2日号