インターネットで、プラスチック・フリーの生活をしている人たちについて検索してみたら、プラスチックのラップがわりになるビーズワックスラップが紹介されていて、家庭で作れるというので、まずどんなものかと製品を取り寄せてみた。木綿や麻の布に、ミツロウ(ビーズワックス)をコーティングしたもので、手触りは厚手の油紙のようだった。しかし容器にそれをかぶせると、ちゃんと蓋代わりになった。市販のものも手作りなので、やや値段が高いのだけれど、自分で作れば安くできる。手洗いもできるし、一年から二年は使える。家にある木綿か麻のはぎれに、ビーズワックスをアイロンでしみこませればできあがるのだ。クッキングシート、アイロンもあるので、あとはビーズワックスを購入するだけ。とりあえず精製ビーズワックスのペレット状のものの百グラム入りを買った。価格は商品のみで七百円くらいだった。しかし今回、直径十五センチほどの丸形を二枚、二十センチほどの四角を一枚作っても、まだ半分以上余っているので、購入する場合は半分の五十グラムのサイズで十分かもしれない。

 インターネットのサイトに載っていた作り方を手短に説明すると、クッキングシートを敷き、その上に布をのせ、その上にぱらぱらとビーズワックスを散らばせて、またクッキングシートをのせて、アイロンをかけて熱で定着させる。ビーズワックスが足りずしみていない部分は見てわかるので、その場合はクッキングシートをめくって、その部分に、ぱらぱらと足し、また作業を繰り返せばよい。直後は温かく湿っているので、乾くまで待てば出来上がりである。

 思っていたよりもずっと簡単だったのだが、一枚目はビーズワックスの量が多すぎてしまい、出来上がったものがちょっと硬めになってしまったが、容器に蓋をするのには十分だった。コツはビーズワックスを少なめに様子をみながら足すことだろうか。しかしこの手作りラップにも弱点があり、肉や魚は衛生上の点から包めない。サンドイッチやおにぎりは大丈夫だそうなので、ラップを使う量は減らせるとは思うのだけれど、私の場合はまず、そういった食べ物を外に持ち出すことがないので、肉や魚を包めるものは何かないのかと探していたら、スタッシャーという容器が紹介されていた。スタッシャーは「プラスチック・フリーの保存容器」といわれている。

 ふだん便利に使っている、食品や冷凍保存袋もすべてプラスチックでできている。またテレビの時短料理特集で、ビニール袋のなかに食材を入れて、それを湯煎にして調理するアイディアが紹介されていたりする。いつもへええと感心はするのだが、湯煎によってビニール袋からいろいろな成分がしみ出てきて、口にするには問題ないのだろうかと心配になっていた。

 このスタッシャーは食品用品質として認められているプラチナシリコーン製で、健康面の心配はないのだそうだ。利点としては肉も魚も入れられ、電子レンジ、コンベクションオーブン、蒸し料理、湯煎、冷蔵、冷凍に使える。おにぎり、ナッツ、お菓子などをそのまま入れたり、文房具などの身の回りの雑貨の収納ポーチとしても使えるというのが謳い文句である。食器と同じように何度も洗えるが、基本的に食洗機を使うのが推奨されている。私は冷凍保存袋は何回か洗って再利用し、裏返して干したりして使っていたが、こちらは裏返すのは厳禁。密閉のポイントである、ピンチロックシステムに影響を及ぼすからだそうだ。

 肉や魚が入れられるのはうれしいが、うちには電子レンジがないので、スタッシャーの利点を百パーセント活かせないような気がしたが、どんなものかとショッピングサイトを見てみた。サイズはS(11センチ×19センチ×1・7センチ 293・5ミリリットル)M(19×19×1・7 450ミリリットル)L(26×21×1・7 1・92リットル)、自立するスタンドアップタイプ(19×21・5×6・5 1・6リットル)がある。価格はS千二百円、M千五百円、L二千二百円、スタンドアップタイプ二千三百円である。色はそれぞれ、クリア、アクア、アメジスト、オブシディアン、シトラス、スモーク、ライム、ラズベリー、ローズクォーツ。最初は価格を見て、

「ん?」

暮らしとモノ班 for promotion
「集中できる環境」整っていますか?子どもの勉強、テレワークにも役立つ環境づくりのコツ
次のページ