■渡辺祥子(映画評論家)
評価:★★★★
年上の男との安定した関係より同年代のイケメンに走った30代の迷える女性。そのまま突き進む日々の自分を反省しつつ、でもどうにもならない彼女の生き方の普通さに監督の才能を感じた。よくいるよね、こういう女。
■大場正明(映画評論家)
評価:★★★★
選択肢が多ければ夢は広がるが、自由にも限界があり、それを知ることで周りが見えてくる。章仕立ての構成、時間が止まった世界でのデート、キノコの幻覚作用など、多彩な表現を駆使してヒロインの変化を描き出している。
■LiLiCo(映画コメンテーター)
評価:★★★★
女性としては主人公に共感するのが普通かもしれないけど、二人の男の気持ちになった。もちろんユリヤの人生も素敵。生きるってあんな感じです。揺れるときあります。でも彼女は自分らしく生きた。だからカッコ良い。
■わたなべりんたろう(映画ライター)
評価:★★★
この監督がラブストーリーをメインにするのは珍しいように見えるかもしれないが、深層心理をえぐるように描くのは今までの作品と同様。心理の細かさの描き方が見所で十二分に面白い。終盤に失速するのが幾分惜しい。
(構成/長沢明[+code])
※週刊朝日 2022年7月15日号