「たたんでしまいたいもの」といえば、衣類もその1つでしょう。整理収納サポートのお仕事で「ぐちゃぐちゃな引き出しをなんとかしたい」というご要望を受けて、実際に引き出しの中身を確認していくと、倒れた仕切り板と小さくたたまれた下着が底に埋もれていることが多々あります。当初はこうしたグッズを使って、きちんと衣類をたたんで、収納しようとしていたのでしょう。

 衣類をたたむのは、たくさんの衣類を収納したり、毎日の洋服を選びやすくしたりすることが目的です。でも次第に面倒になると、たたまずにしまい始めて引き出しの中がぐちゃぐちゃになったり、たたんでからしまおうと考えて出しっ放しになったりしがちです。毎日のように出し入れするわけですから、無理のある収納ルールではあっという間に破綻します。

 衣類を選びやすくしたいなら、「たたむ」以外の収納がおすすめです。

(1)ハンガーに掛ける
(2)バスケットなどに放り込む

 トップス類は、とにかく1)の方法が楽でしょう。コットンのTシャツまですべてハンガーで管理しているお宅もあります。選びやすいのでコーディネートの幅も広がるようです。ボトムスも1)か、デニムなどシワが気にならない素材ならくるくる丸めて2)でも良いでしょう。

 ただ、弱点もあります。どちらも「選びやすい」のは間違いないものの「たくさん収納する」のには向いていない点です。

(3)引き出しの中を区切って放り込む

 インナーや下着、靴下、ストッキングなどの小さく、数のあるものは、やはり引き出しで管理するのが便利です。ただし、幅や深さを踏まえて、徹底的に使いやすくしないと意味がありません。うまく使えていない引き出しは、まずここが適切にアレンジできていないことがほとんどです。

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引き出しは深さ17センチ程度がおすすめ