世界遺産の姫路城。国宝に指定されている
世界遺産の姫路城。国宝に指定されている
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 江戸時代までに建造され、現在にその姿を伝える「現存十二天守」。全国にあまたある天守の多くは後世に復元等されたもので、往時の姿を今に留める城はわずか12基。昨今の城ブームと相まって「城ガール」も押し寄せる、その魅力とは?

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 空前の大ブームを迎えている日本の城。各自治体が発表した2018年度の統計によると、有料入城者数が200万人を超えた城が、大阪城、名古屋城、二条城と3城を数えたという。これは統計を取り始めてから初めての数字で、その波に乗り遅れまいと、城を観光資源として観光客誘致を図る自治体も続々と名乗りを上げている模様だ。

 ここ数年、沸き起こっている世の中のブームをみると、その多くは女性たちが牽引している。鉄道好きの“鉄子”や、広島カープが好きな“カープ女子”等々、元気があるジャンルには女性の大いなる関心が欠かせない。歴史関連のムーブメントをみると、いわゆる「歴女」、すなわち“歴史好きの女性たち”がそれにあたる。刀剣ブームは「刀剣女子」、神社仏閣の御朱印ブームは「御朱印ガール」と呼ばれるが、ついにこの流れが城にも及び、“城ガール”という呼び名が生まれるに至っている。実際、城でも若い女性の姿を見かけることが当たり前になった。

 昨年末に横浜で開催され、3日間で延べ約2万人が来場した城イベント「お城EXPO」。このイベントでトークショーを行った日本城郭協会理事の加藤理文氏も、「年々、会場に若い女性の姿が増えているような気がします。男性しか来なかった時代を考えると、隔世の感があります」と、女性ファンの増加に驚きを隠せない。では、城ガールが牽引する最近の城ファンは、どういった城を巡っているのだろうか。

 城をテーマにした、携帯アプリ「ニッポン城めぐり」はGPS(位置情報)を使い、訪ねた城を攻略していくソフト。使用する16万人超が18年に訪れた城をランキング形式で発表している。これによれば上位7城は、江戸時代までに建てられた天守が現存する城。冒頭の有料入城者数1位の大阪城はこちらでは19位に沈んでしまう。城好きになればなるほど、本物志向なのかもしれない。

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