彼のような懸念を持つキャストには、元ソープ嬢女性のほか、さまざまな業態の女性による講習会を開くことで少しずつ不安を解消してもらう。最近でも、「夏に向けローションマッサージ取り入れようと思い、ソープ嬢の方にローションで泡を作るテクニックを教えてもらった」と、今井さんは話す。

「うちの基本コースは、触られたくない箇所を聞くなどのカウンセリングを行うコミュニケーションタイムから始まり、事前シャワータイム、マッサージ、事後のシャワータイムです。このほか、有料オプションも用意しています。また、カフェや飲み屋、またはアミューズメントパークへキャストと一緒に行く『デートコース』も設定していますが、やはりメインはマッサージなので、実はいちばん参考にしているのは普通のマッサージ店の施術なんです」(今井さん)

 キャストがそろうと、ツイッターアカウントや公式HPを開設し、ポータルサイトに登録。あとは女性客が訪れるのを待つばかりだが……。

●疑心暗鬼な女性客が多い「本当にあるんですか?」と聞く人も

 冒頭の通り、そう容易にはいかなかった。

 ただ、「気になっている女性は、すごく多いのかもしれない」と今井さんが実感したのは、HPへのアクセスや問い合わせメールが、無視できないほどあったから。

 客がHPにたどり着く際の検索ワードは、「女性用風俗」。ちなみに、女性用風俗好きな女性たちの間では、「女性用風俗」を略した“女風”という言葉が定着しており、常連利用者は“女風ユーザー”と自称しているという。

 問い合わせ内容の中で大半を占めるのは、「本当にあるんですか?」だというが、一体どういうことか。

「『そもそも、おたくの店は、本当にあるんですか?ちゃんと営業しているんですか?』というまるで初歩的な問い合わせです。というのも、ポータルサイトに掲載されている風俗店でさえも、営業中と書かれた時間帯に電話をしてもまったくつながらなかったり、問い合わせメールにまったく返信がなかったりといったことが少なくないと、お客様からよく聞くんです」(今井さん)

 ネット上に情報はあるが、その存在すら疑わしい店が少なくないとなると、疑念が募るのも無理はない。

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女性客の年齢層は?