■嵐山随一の特等席 時を忘れる至福のアフタヌーンティー
1910(明治43)年に建てられ、歌会などが開かれた社交場だった「八賞軒」。100年の時を超え、歴史的建造物となったこの「八賞軒」の伝統を受け継いだのが「茶寮 八翠」です。花、新緑、蛍、月……かつての風流な詩を思い起こさせる明媚な山水の景色が目の前に広がる特等席。テラス席からは、緑あふれる嵐山と翡翠色に輝く保津川の流れをすぐそばに感じ、渡月橋まで見渡すことが出来るのです。ここでしか味わえない甘味を含む3種のお菓子は、老舗和菓子店とのコラボレーションによるもの。手毬寿司や和の食材を使ったキッシュなど10品のお料理と共に味わえ、至福のアフタヌーンティーの時間を過ごせます。
■水尾の柚子が香り高い しっとりと気品あふれる石けん
風光明媚な景色に浸り、アフタヌーンティーで身も心も満たされた後、この余韻を少しでも長く感じていたくなりますね。ゆっくりと庭を歩き、翠嵐(すいらん)のスーベニアショップにて自分へのご褒美を。日本で初めて柚子栽培が行われた右京区水尾の柚子と京都産・檜の天然精油で調香されたオーガニック石けんは、京都の職人により丹念に作られています。美しい水が湧く山里で育てられた柚子は果汁が多く、豊潤な香りで知られています。水尾の山々を連想させるしっとりとした洗い心地に、気持ちもゆったりと穏やかに。優雅な木箱のしつらいもまた一層贅沢な気分へと誘ってくれます。大人の女性への贈り物にもぴったりですね。
■高級料亭の手土産として生まれた嵐山の名物 白いさくら餅
「鶴屋壽」は、1948(昭和23)年に「鶴屋吉信」より別家独立され、嵐山の老舗料亭での茶菓子、手土産として「嵐山 さ久ら餅」を作り続けてこられています。木製樽で漬け込まれた香り高いオオシマザクラの二枚の葉で挟まれたさくら餅。道明寺と砂糖と水の絶妙なバランスにより、消費期限が通常4日、夏期3日と日持ちし、地元に暮らす人々の手土産としても馴染み深い和菓子です。しっとりと優しい食感の道明寺の中には控えめな甘さのこし餡が包まれ、口の中いっぱいにふわっと桜の葉の香りが広がり、食事の後でも美味しく味わえます。嵯峨野で育った私にとって、一年中愉しめるこの白いさくら餅が嵐山の味なのです。