「肺がん」手術数と5年生存率 (「手術数でわかる いい病院2019」から)
「肺がん」手術数と5年生存率 (「手術数でわかる いい病院2019」から)
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 国立がん研究センターは昨年、病院別のがん5年生存率を発表した。週刊朝日ムック「手術数でわかるいい病院2019」では、独自調査した2009年当時の手術数トップ30の病院が、国立がん研究センターの5年生存率がどうなっていたかをひもづけた一覧を作成した。そして、専門医に取材して、その関係性を検証する特集を組んだ。ここでは、肺がんについて抜粋して紹介したい。

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 病院別の治療成績が公表されることは、一昔前は考えられないことだった。しかし、2018年9月、国立がん研究センターが、全国251施設のがん診療連携拠点病院の5年生存率を一挙に公開した。

 5年生存率という指標は、がんと診断された患者が5年後に生存している割合を示したものだ。がんの種類にもよるが、多くのがんで治療後5年経つと「治った」とみなされることから、5年生存率は、がん患者をどれだけ治したか、がんの治療成績を直接的に表す指標となっている。

 これまで、一般の人には5年生存率は平均化された数字としてしか出されてこなかったし、病院別で公表しても30施設程度だった。それが今回、これほど大規模なデータとして公表された衝撃は大きく、新聞や雑誌などの各メディアでも、公表データを扱った記事が掲載された。

 本誌は、03年から病院別の手術数を独自に調査し、掲載してきた。治療成績を推し量る上で参考となる指標として手術数を一貫して調査している。病院別の治療の質の差は、それ以前からあると言われていたが、一般の人がそれを知るすべはなく、病院を比較すること自体に、医療界からの批判もあった。

 それがいまでは、国が推進する形で、治療成績が公開される時代になったということだ。国立がん研究センターのホームページでは、次のように公表の理由を掲載している。

「がん診療連携拠点病院が一丸となってがん患者さんの治療に責任を持って取り組んでいることを示すためにも、透明性を世に示すことが重要であると考えられ、(中略)施設別の生存率集計結果を公表いたしました」

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2009年の手術数に着目