とはいえ、代表が人気を維持するためには、どんな「魅力的なストーリー」を作れるかも大事です。
一握りの選手がヨーロッパに出ていって活躍する、そんなストーリーの長い長い賞味期限は終わりました。もう海外で活躍するのが当たり前の時代。世界中に散らばったスターたちが、代表で再集結したらどんなチームになるだろう。幼なじみの三笘薫選手(25)と田中碧(あお)選手(24)が海外から戻って代表でまた集結したらどうなるだろう。今大会はそんな新しいストーリーへの切り替えを皆が認識し始めたフェーズだったと思います。
サッカー人気自体は根強くても、代表人気は露出が増えてホットイシュー化しているときのみ実現するもの。さめていく可能性はあります。
しかし、ネット文化の感性と「新しい代表の見方」がうまく融合し始めたことには可能性を感じています。
(編集部・小長光哲郎)
※AERA 2022年12月26日号