NGな選び方その3:
写真が良いものを選ぶ

 絶対にやってはいけないことの三つ目は、「写真が良いものを選ぶ」です。

 返礼品を選ぶにあたって、写真を見て判断される方は多くいらっしゃると思います。ただ、私の周りの食の専門家の間で意見が一致するのは、「写真の良さは品質に関係しない」ということです。

 考えてみれば、写真のビジュアルが良いというのは、プロに制作してもらった場合です。つまりは、「写真が良い=広報費を掛けたかどうか」であって、「=品質の良いもの」ではないのです。

 さらに、特に肉や魚、野菜などは一つ一つ見た目が違い、そもそも写真と同じものが届くとは限りません。何年か前に、「おいしそうな牛肉の写真を見て選んだら、脂ばかりの塊が届いた」ということがニュースにもなっていましたが、そこまで大げさでなくとも「写真とサシの入り方が違う肉が届く」ということはよくあることです。魚でも、鮮魚セットなどは、ほぼ写真の通りに届きませんし、同様のことは他の産品でも起こりえます。

 そして、返礼品ページの画像を用意するにあたっては、フリー素材が使われることも普通にある話です。特に、お米のように種類は多いが見た目の違いが分かりにくいものでは、「あれ?この写真どこかで見たのと同じだ」ということがよくあります。

 むしろ、写真の見た目が悪いくらいの方が、品質が良いのではないか?と思うこともあるほどです。そのような返礼品は、品物そのものに労力を掛けているはずだからです。

 例えば、すしの高級ネタとしても扱われている「ぶどうえび」というエビがあります。値段も高く、非常においしいエビなのですが、希少で数量が出ないためか、写真はさほど凝っているものがありません。

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良いものを選ぶことが、各地域のためになる