毎月のように新刊を出す作家がいる一方で、数年に1作という寡作作家もいる。原尞の場合は、デビューから30年の間に長編4作、短編集1冊、エッセイ集2冊。5作目の長編が『それまでの明日』だ。前作『愚か者死すべし』から14年ぶりとなる。ネット書店のコメント欄は、新作発売を言祝ぐファンでいっぱいだ。

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