平昌冬季五輪で日本人選手が健闘している。幼い頃からスキー、スケートなどで腕を磨いてきた選手たちは、高校時代からトップアスリートとして将来を嘱望されてきた。そこで、出場選手の出身高校を調べてみた。
【表】北海道から熊本まで 日本代表選手の全出身高校ランキングはこちら
選手の出身高校の所在地は26都道府県にわたる(海外を除く)。もっとも多いのが、北海道で53人。次いで長野15人、山形6人、東京5人。愛知、岩手、新潟が4人と続く。ウィンタースポーツが盛んな雪国の高校が強い。
1位は山形中央高校の5人。そのうち4人がスピードスケート男子だ。同校は、体育科を中心にこれまで多くのアスリートを送り出してきた。
孫田淳校長はこうエールを送る。
「出場5選手の指導者に、『激励金(教職員・生徒一同より)』を託しました。その袋に、『条治を超えろ』としたためました。現地までは声援が届かないでしょうが、山形中央高生の熱い思いも背に、平昌の地で最高の滑りをしてくれることを期待しています」
「条治」とは、同校出身で2010年バンクーバー五輪銅メダリストの加藤条治のこと。今大会にも出場し、4大会連続の五輪となる。
スキー競技では、学校の体育館で全校応援のパブリックビューイングを予定している。
2位は3人で、駒澤大学附属苫小牧高校(北海道)など5校。
駒澤大学附属苫小牧高校は、アイスホッケー女子1人、スピードスケート2人がいる。スピードスケート女子の押切美沙紀は、2017年ワールドカップ、女子団体追い抜きで優勝(他メンバーは高木美帆、菜那姉妹)しており、メダルに近い。アルベールビル五輪銅メダリストの橋本聖子(参議院議員)はOGだ。
中京大学附属中京高校(愛知)からはフィギュアスケート3人を送り出した。中京大に進んだ宇野昌磨はメダルが期待できる。同校スケート部は、中京大のリンクを使える、優れたコーチが指導するといった恵まれた環境で練習に取り組んでいる。同校出身者には安藤美姫、小塚崇彦、浅田真央、村上佳菜子など、世界中を魅了したアスリートがズラリと並ぶ。