松下 NHK連続テレビ小説「スカーレット」に出演して以降、テレビのお仕事をいただけるようになりました。19年12月、NHK「あさイチ」のプレミアムトークにゲストで出ることになって、スタイリストをつけることができる、と。「誰かお願いしたい人いる?」と聞かれて、迷うことなく、マルさんにお願いしました。
丸本 あの連絡が来た時は、びっくりしましたよ。共通の知り合いもいるので、噂レベルで洸平くんが何をしているかを聞いてはいたけど、朝ドラが決まって、さらにプレミアムトークに出ると連絡いただいて。10年の間、本当によく頑張ってきたんだな、と。
松下 (笑)。
丸本 すごいな、と思ったんですよ。あきらめずにチャンスをモノにしたことが。よく途中で折れなかった。俳優に限らず、夢を追いかけていても、途中で挫折し、脱落していく人がほとんど。そういう人をたくさん見てきましたから。そんな中、よくいったな、と。
松下 ありがとうございます。
丸本 そして、また僕に声をかけてくれたのが、すごくうれしかった。洸平くんて、そういう人なんですよ。人との縁をすごく大切にしている。それは僕だけじゃなくて、周囲の人すべてに対してやってきたんだろうなと感じましたね。
松下 生放送の日、渋谷のNHKのスタジオに朝早くに行き、ガチャッと楽屋の扉を開けたらマルさんがいらっしゃった。「久しぶりー」と挨拶した時のことを、はっきりと覚えています。やっとまたご一緒できる、という思いがこみあげてきました。
丸本 久しぶりだったのに、そこまで久々な感じもしなかったね。洸平くん、何も変わってなかったから。もちろん過去の映像みたら変わっている部分もあるかもしれないけど、雰囲気は同じだった。
松下 (笑)。マルさんも全く変わってないですよ。あの日、収録終わってから写真を撮りましたよね。
丸本 そうそう。楽屋の前でね。
松下 再会記念の写真で、僕のインスタにあげました。「泣けてきた。嬉しい。本当に。10年やって来て良かった」と書き込んだのは、マルさんとの再会があったからでもありました。あの日からですよね。この3年間は、音楽番組、バラエティー、雑誌に写真集まで多くの仕事をご一緒してきました。
丸本 そうだね。濃い3年間を過ごさせてもらって感謝していますよ。
(構成/編集部・古田真梨子)
※この対談の続きは「AERA 5月1日-8日合併増大号」(4月24日発売)に掲載しています。