勝ち進めば、履正社時代の恩師で東洋大姫路を率いる岡田龍生監督(64)との師弟対決がベスト8以降で実現する可能性もあったが、それも幻に。
「実現していたら初回からボロボロに泣いていたかもしれません」
それほど慕う岡田監督からは敗戦直後にLINEが届き、折り返し電話。さらに、13日にも連絡を受けた。土井監督は「竹本のことを心配してくれ、秋に向けて気持ちを切り替えて頑張れと励ましてもらった。ありがたいです」と話す。
9月になれば秋の大阪大会が始まる。今回の甲子園では1、2年生計8人がベンチ入りし、貴重な体験を積んだ。これをいかさない手はない。
「甲子園は最高の教育の場でした。1人1人の意識が変わったことで、応援してくれる人も増えた。野球部員は自信を持っていいし、希望の存在。それをこれからも伝えていきたい」
チームは14日に練習を再開し、15日は大商大堺、北大津などと練習試合を行う。36歳の指揮官は苦い思い出を胸の奥に秘め、東大阪大柏原が新たなスタートを切る。
(文・山本智行)
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