「カリスマ性は変わらない。定年退職しても多くの人が復帰を求めたのは、野々村先生の方針に“筋”が通っているから。当時は『過激な発言が時代に合わない』とバッシングされた。しかし一貫性のある言動が、『今の時代に必要』と多くが気づき始めている」(開星高OB)
“仁義”“義理”“人情”を大事にする。日本国への思いを口にすることを憚らない。野球にとどまらず、この国の未来を何よりも思っている。
「何かあると、野々村先生に会いにいく人は多い。それは野球部OBだけに限らず、関わった人全てに共通する。生きていくためのパワーやヒントを与えてくれるから」(開星高OB)
ソフトバンク等でプレーした同校OB・白根尚貴は、多くの場所で感謝を口にする。同じく阪神・糸原健斗も何かあると相談に訪れ、梶谷隆幸(元DeNA、巨人)も引退意思を真っ先に伝えたとされる。
「“玉砕”という単語も、前回同様に“揚げ足取り”されると心配した。しかしネット上の反応を見てみると、好意的に受け取られている部分がある。時代の変化を感じざるを得ない」(中国地方のテレビ局関係者)
「“玉砕”に笑ってしまった」「相変わらずな感じで、嬉しくなった」など、前回のバッシングが嘘のような好意的な書き込みが多い。
「情報量が今ほど豊富な時代ではなく、野々村監督の言葉のみが切り取られ一人歩きした。今は過去の実績はもちろん、人間性の情報までネット等で手に入る。会見時に『だんだん(出雲方言で、ありがとう)』と口にしたような、熱くも優しいお爺ちゃんですよ」(高校野球に詳しいスポーツライター)
情報過多社会が何かと問題になる。しかし野々村監督の例をみると、決して悪いことばかりではない様に思えてくる。
「1回戦のシートノックの切れ味。試合中には以前と変わらぬ“怒声”のような声出し。野々村監督がまだまだ元気なことがわかった。大横綱を相手にしても、きっと面白い戦いを見せてくれるはず」(高校野球に詳しいスポーツライター)