「純粋にグラウンド上のプレーを楽しみたい」というのは、一部オールドファンだけになりつつある。今の時代、野球だけでは集客するのは難しいからだ。

「オールスターゲームも同様で、おふざけ”が賛否両論を呼んだ。しかし他のエンタメと競うためにも、ショー的要素は不可欠。これも時代の流れ、柔軟に受け入れていくしかない」(在京テレビ局関係者)

 2004年の球界再編問題から20年、NPB各球団の集客力は比べ物にならないほど高まった。プロ野球は興行でありビジネス。現状に対しての不満の声も聞こえるが、盛り上がることは決して悪くない。満員のスタンドに後押しされる形で、選手たちがグラウンド上で必死なプレーを見せてくれれば言うことはない。

「加えて、これからの時代はドーム球場が必要不可欠。千葉の新球場もドーム化を再検討すべきという声が多いのは当然」(スポーツマーケティング会社関係者)

 これからのプロ野球で変わらぬ集客力を維持するためには、野球以外のエンタメとドーム球場が必要条件になりそうだ。

(文・スポーツライター 田中雄也)

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