
自由闊達な女性から癒やし系まで、どんな役柄も自分のものにしてしまう奈緒さん。今度は舞台「WAR BRIDE─アメリカと日本の架け橋 桂子・ハーン─」で結婚のために渡米した日本人に。その素顔に近いのは──。AERA 2025年8月4日号より。
* * *
突然向けられた質問にも自分らしい言葉を探しては、小気味よく答えを返してくる奈緒さん。お芝居はもちろんのこと、社会問題から歴史、生き方まで、普段からさまざまなことを勉強していることがうかがえた。
「そうですね。30歳が見えてきたころから意識して、わからないことは何でも勉強するようになりました。自分自身でいろいろ調べたりもするんですけど、なるべく友人や詳しい人と、何かひとつのテーマについて話すようにしています。『私はまだよくわかってないのだけれど、これってどう思う?』とか、そんな会話が最近増えた気がします」
例えば海外のニュースが飛び込んできたときは、その国に住む友人たちに、実感を聞くことも。
「そうすると友人一人一人、視点も違えば、言うことも違う。それがまたおもしろくて、学びがすごく多い。反対に海外の友人から最近よく言われるのは、日本人が6人にひとりしか、パスポートを持っていない問題。実は私、知らなかったんですが、海外ではけっこう話題になっていると聞きました」
自分自身は中間を選びがち
ドラマ「東京サラダボウル」で演じたレタス頭の元気な捜査官から、「伊右衛門」のCMで「おかえりなさい」と語りかける癒やし系の先輩まで、同じ俳優とは思えないほど、どんな役も自分のものにしてしまう演技にも定評がある。では素の奈緒さんはどちらに近いのだろう?