
7月も後半に入り、夏の甲子園出場を目指す高校野球の地方大会の話題も多くなる時期となった。沖縄では沖縄尚学が春夏連続となる出場を決めた一方で、既に敗退した有力校も少なくない。そんな中で光るプレーを見せた選手をドラフト候補を中心にピックアップして紹介したいと思う。
埼玉では優勝候補の筆頭と見られていた浦和学院が2回戦で敗れて話題となったが、同じ埼玉でここへ来て評価を上げてきた印象を受けたのが花咲徳栄の田島蓮夢(3年・外野手兼投手)だ。
1年秋から外野のレギュラーとなり、クリーンアップに定着。昨年夏は石塚裕惺(巨人1位)らとともに甲子園にも出場している。春先は肘を痛めた影響もあって少し出遅れていたものの、この夏は背番号1を背負い、まさにチームの大黒柱と言える存在だ。
迎えた初戦の与野戦は3番・センターで出場。第1打席には一・二塁間を抜ける強烈なヒットを放つとすかさず盗塁も成功。第2打席ではレフト前へ運ぶタイムリーも記録し、チームの勝利に貢献した。184cmと長身で、全身を使ったフルスイングは迫力十分。タイミングのとり方は高校の先輩で、今年プロでブレイクした西川愛也(西武)と重なるものがある。
投手としても140キロを超えるスピードをマークするなど、強肩でも目立つ存在。外野手としての総合力の高さは高校生でもトップクラスだ。今年の高校生外野手では既に敗れた浦和学院の垣内凌の評価が高いが、前述した通り早々に敗退しただけに田島の注目度がさらに高くなりそうだ。
今年の高校生左腕では4月のU18侍ジャパン候補合宿で好投を見せた江藤蓮(未来富山・3年)の評価が高いが、同じ富山でもう1人楽しみなサウスポーが高岡商の岡田一桜(3年)だ。
1年夏から外野手として出場していたが、強肩を生かして昨年秋に本格的に投手に転向。この春は既に140キロを超えるスピードをマークし、スカウト陣の間からも名前を聞かれるようになった。