和田紗希さん(右)と和田光明さん(撮影:写真映像部・和仁貢介)
和田紗希さん(右)と和田光明さん(撮影:写真映像部・和仁貢介)
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 AERAの連載「はたらく夫婦カンケイ」では、ある共働き夫婦の出会いから結婚までの道のり、結婚後の家計や家事分担など、それぞれの視点から見た夫婦の関係を紹介します。AERA 2025年7月21日号では、QQEnglishの和田紗希さんと赤城山妙覚院延命寺副住職の和田光明さん夫婦について取り上げました。

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夫婦ともに24歳で結婚。長男(7)と3人暮らし。

【出会いは?】共通の友人を介した食事会で出会い、2カ月後に交際スタート。料理好きな夫は結婚前に妻のアパートに行き、ハンバーグを大量に作って冷凍してくれたりした。

【結婚までの道のりは?】交際1年半ほどで結婚。夫の両親はフラットで妻は寺に嫁ぐプレッシャーを感じなかった。ちなみに披露宴には大勢のお坊さんが法衣やスーツ姿で集い、迫力があった。

【家事や家計の分担は?】僧侶の仕事は基本9時5時。妻は土日の法事の手伝いなどをする。家事分担はルールを決めず臨機応変に。掃除は夫のほうが丁寧。財布は別々。

妻 和田紗希[32]QQEnglish コーチングコンサルタント

わだ・さき◆1993年、神奈川県川崎市生まれ。武蔵野大学教育学部卒業後、2016年から公立小学校教諭。22年に転職し、翻訳会社でのPMアシスタントを経て、22年12月に株式会社QQEnglishに入社。コーチングサービスに関わり、国山ハセンさんのサポートも務めている

 彼との出会いは地元の友人を介した食事会でした。シンプルに「お坊さんって飲み会とかするんだ!」と驚きましたが(笑)、当時、小学校の教育実習のテーマに悩んでいた私に「漢字の由来なんてどう?」など電話で何時間もアドバイスをくれて「優しい人だなあ」と結婚を決めました。

 私は小学生時代の先生に憧れて教職につきましたが30歳前にふと「違う世界を見てみたい」と思ったんです。大学時代にフィリピン留学をし現地の方たちの人柄に感銘したこともあり、フィリピン人教師を採用するQQEnglishに転職しました。在宅ワークが可能になり、子どもと過ごす時間も格段に増えました。

 最近、彼の部屋の前を通ると英語が聞こえてくるんです。海外からお寺に来る方が増えてアプリで英語の自主練をしているみたい。英語は必要なスキルというよりも人と人が関わることができるツールだと感じます。その楽しさや自分の経験を伝えられるような場を将来的に小学校などに作れたらいいなと思っています。

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