撮影:馬場岳人(朝日新聞出版写真映像部)
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「白いごはん・お漬物・おみおつけ──この3つが揃えば、毎日ごちそうです」。そう語るのは、102歳現役美容部員の堀野智子さん。彼女の“ほっとする食卓”を支えているのが、ジャガイモ入りのおみおつけ。
 具材はその日の気分次第でも、味噌はいつも「白虎みそ」。「おだしとみそがあれば、どんな食材でも調和する」と語る堀野さんの食卓には、日本の知恵と優しさが詰まっています。故郷・福島とのつながりまで感じさせる、心あたたまるお話を、堀野さんの最新刊『102歳、今より元気に美しく』(朝日新聞出版)から一部を抜粋・加筆再編集して公開します。

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――堀野さんの食卓に、ごはんの付け合わせで欠かせないものは何かありますか?

 8時を回ったら、だんだんとお腹もすき始めるので、食事の準備を始めます。

 そんなに手はかけませんが、白いごはんと並んで、おみおつけとお漬物の「3点セット」は毎食欠かせません。

 102年も生きていますが、温かいおみおつけほどほっとした気持ちにさせてくれるものはないと思っています。

 おみおつけはどんな食材を使ってもそれなりに味がまとまる、魔法の汁物と思っています。おだしとみそという取り合わせに、食材が見事に調和しますよね。

 おみおつけを漢字で書くと「御御御付」。京都の女房(天皇にお仕えしていた女官のこと)が使っていた、すごく丁寧な言葉だそうです。これが一般に広まったのは、それだけおみおつけが日本の食べ物の中で重要だったからでしょう。

 私ももちろん大好きなので、ほとんど毎日、朝食時に新しいものを作っています。
 

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