クラブW杯に出場する4位の浦和レッズは、ゴールゲッターの24歳FW小森飛絢(←シントトロイデン)を手に入れた。ベルギーでは在籍半年で公式戦5試合無得点と挫折を味わったが、昨季J2千葉で38試合で23ゴールを挙げて得点王に輝いた実力は間違いなく本物だ。現チームは、スピード抜群のドリブラーである松尾佑介の1トップ起用がハマり、控えにチアゴ・サンタナ、高橋利樹がいる(長倉幹樹はFC東京にレンタル移籍)が、小森が千葉時代のプレーをしっかりと表現できれば、新たなオプションという枠を超えた大きな武器になる。

 さらに5位以下のチームを見ると、サンフレッチェ広島は身長190cmの長身FW木下康介(←柏レイソル)、ヴィッセル神戸は経験豊富な左サイドバックの永戸勝也(←横浜F・マリノス)、セレッソ大阪はボランチを中心に様々なポジションで働けるMF吉野恭平(←大邱FC)とベルギーでのプレー経験もあるマレーシア代表のDFディオン・クールズ(←ブリーラム・ユナイテッドFC)。

 清水エスパルスは左利きのDFマテウス・ブルネッティ(←ドゥナイスカー・ストレダ)、アビスパ福岡は昨季のJ2昇格プレーオフの2得点に続いて今季もJ2で5得点を挙げていたFW碓井聖生(←カターレ富山)、ガンバ大阪には中盤のダイナモとして攻守に高い強度を誇るMF安部柊斗(←RWDモレンベーク)、名古屋グランパスは187cmのブラジル人FWレレ(←フルミネンセ)が加わった。

 この中で神戸の永戸とG大阪の安部が早速、先週末のリーグ戦でスタメンで新天地デビュー。永戸はCKのキッカーも務めながら精度の高い左足キックで勝利に貢献。安部は鋭いサイドチェンジに加えて最前線まで飛び出してのチャンスに絡み、0-0ドローも可能性を見せた。

 積極的だったのが、今季がクラブ初のJ1舞台を戦っている現在14位のファジアーノ岡山だ。GK川浪吾郎(←サンフレッチェ広島)、WBの本山遥(←ヴィッセル神戸)と松本昌也(←ジュビロ磐田)、さらにFWウェリック・ポポ(←レッドブル・ブラガンティーノ)を獲得。10節を終えた時点で5勝2分け3敗の好スタートも11節以降の10試合を1勝4分け5敗と失速してきたチームの起爆剤になるはず。6月15日の福岡戦では新加入の4人全員がベンチ入りし、本山、松本、ポポが後半からデビューを飾った。試合は0-1で敗れたが、ここから夏場の戦いに突入する中、貴重な戦力となる。古巣復帰の本山の即フィットは間違いなし。そして190cmの大型CFポポには楽しみタップリで、ルカオとの理不尽コンビは他クラブの脅威になる。

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