2017年、週刊文春の不倫疑惑報道を受けて、民進党を離党し、会見する山尾氏。質問には応じなかった(2017年9月7日)

ガソリン代や議員パスの疑惑は認めて説明

 一方、高額のガソリン代を支払っていた件については、具体的に説明した。

「当時の秘書が、ガソリンスタンドでどなたかが置き去っていかれた領収書を持ってきて経費として支払い請求をし、支払いを受けていた。秘書が不正を認めて、全額の支払いを総支部に受けた。ひとえに私自身の責任だとお詫びを申し上げたい」

 議員パスの私的利用問題についても、認めて謝罪した。

「当時、議員パスを使って私的な用事をすませていたことは事実です。たいへん申し訳なく思っています。さらに申し訳なく思っているのが当時の私の謝罪です。SNSを使って、情けないお詫びの仕方だったと大変後悔しています」

 山尾氏は、自らの出馬に批判の投稿が炎上していることについては、

「正直、想像以上でした。正直、全部を見られないでいます」

 と会見で明かした。

 山尾氏はこの会見を「丁寧に真摯に対応したい」と言って始めただけに、会見中もSNSではライブ配信を見た人たちから、

「まったく真摯じゃない」
「何も答えてない」

 などの批判が殺到していた。

「会見をさせたのは大失敗」

 山尾氏の会見を聞いていた国民民主党の国会議員A氏は、

「いや、会見で『山尾ショック』がさらに炎上だ。会見をさせたのは大失敗」

 と暗い表情で話していた。

「会見では不倫報道があったことは謝罪しながらも、ごまかすような答えに終始していた。これではうちの支持率は回復しない。出馬会見前と後、ダブルの山尾ショックだ」

 A氏だけでなく、党内では会見への批判が高まり、参院選への影響を避けるためにも公認取り消しを求める声が噴出した。

同期議員は「相変わらずですね」

 山尾氏は旧民主党が政権交代を果たした2009年の衆院選で旧民主党公認として初当選した。そのとき山尾氏とともに当選した元衆院議員のBさんは、

「もっと素直になれば、みんな積極的に応援するのですが、相変わらずですね」

 と話す。

 Bさんによると、同期当選組に市長に転身している人が多いため、6月3日に東京であった全国市長会に合わせて、当選同期会が開かれたという。

「当時のメンバーで集まろうという話になって、山尾さんも来られたので、『選挙、頑張って』と話しました。ただ、その後のポスト(投稿)がね……」

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