
「FANG+には、米国株の中でもより強い10銘柄が組み入れられています。リスクを取ってS&P500以上に高いリターンを求める投資家が増えたようです」
4位以下の顔ぶれは前回とそれほど変わらず、「eMAXIS Slim」シリーズ以外の米国株、全世界株式のインデックス型投資信託が中心。
5位と7位に入ったeMAXIS Slimのライバル、「楽天・プラス」シリーズの「S&P500インデックス・ファンド」と「オールカントリー株式インデックス・ファンド」も売れ続けている。
2024年の1年間で前者は2889%、後者は2981%と4ケタも純資産総額が伸びた。どちらも新NISA開始前に、楽天証券専売でリリース。
「楽天・プラスのS&P500は2025年1月の純流入が活発化しました。前年同月の約400億円に対し、今年は約600億円」
オールカントリー株式は2024年1月のほうが数字がよく、落ち着いた感があるという。
「新興国株関連で、インド株投資信託の順位が低下傾向ですね。市場が調整色を強めています」
新NISA組の損失
2025年2月下旬から4月上旬にかけての1カ月半で米国株は約20%、下落した。新NISAの運用成績にも影響しているはず。
ウエルスアドバイザー投資顧問部長の武石謙作さんに聞いた。
「2024年1月4日に一括投資をした場合の2025年2月28日までのリターンを調べました。
S&P500が31.7%、オルカンが27.2%で、FANG+は56.7%に達しています」
去年から投資している分は、まだプラスを保っている、と。
「2025年1月6日に年初一括で投資した場合、2月28日時点でS&P500がマイナス6.3%、オルカンがマイナス3.9%、FANG+はマイナス10.2%。
いずれも損失が発生しています」
1月6日時点では米国株市場も元気いっぱいだった。「勢いよく年初一括360万円!」の投資家も多かったと思われる。
この状況で、資金流入に変化はあるのか。
