
たとえば株価1000円で1株当たり配当10円のA株なら配当利回りは1%。
1カ月平均1000円の配当をもらうためには年間1万2000円の配当が必要。ということはA株を1200株、買えばいい(投資金額120万円)。
株価1000円で配当利回りが4%のB株なら100株保有(10万円の投資)で年間配当4000円。
B株を300株購入すれば30万円×4%で年間1万2000円=毎月1000円の配当を受け取れる。
高めの配当を少ない元手でもらうためには配当利回りの高い株を購入すると効率がいい。もちろん「配当利回りが高いだけで業績がダメな株」はご法度だが。
◆配当利回り5%でも株価が10%下落したら意味ない?
株価1000円で配当利回り5%の株を買ったら、受け取れる配当は1株当たり50円。
もしこの銘柄の株価が10%下がって900円になると100円の含み損が発生するため、50円の配当金を受け取っても実質50円を損した状態になる。
配当利回りが高くても、株価が下がると「トータルでは損」になることが多い。
株価は1日で5%、10%と動くことがある。日経平均株価の225銘柄の平均予想配当利回り2.49%(2025年4月9日現在)だが変動は日常茶飯事。
高配当株が好きでも利回りの高さだけにこだわらず、株価チャートも見てみよう。チャートの形が最低でも横ばい、可能なら右肩上がりで安定的に動いている銘柄を選びたい。
業績のダブルチェックも必須だ。業績が悪く株価が下がったことで配当利回りが上がった銘柄は、そこから先、利益減少により減配、無配となるリスクがある。
減配や無配は株価暴落の引き金となる。
◆企業が倒産したら配当は?
配当は企業が稼いだ利益や、これまでに企業が貯めたお金から支払われる。
倒産すると、多くの場合は「債務超過」(その企業が抱える借金が資産を上回る状態)になる。
債務超過になると、株主(投資家)が出資したお金の大半は借金の返済に充てられ、株主に戻ってくることはほぼない。