
その年の利益で相殺できないほどの損失が出た場合、確定申告で「損失の繰り越し控除」をすれば、「その年に控除できなかった損失分」を翌年以降3年間にわたって、株の譲渡益(売却益)や配当と損益通算し、支払う税金を抑えることも可能だ。新NISAでもこれができればいいのに。
◆配当も非課税にするには?
配当を非課税にするには、新NISA口座の成長投資枠で個別株を買えばいい。東証ETF(上場投資信託)の分配金も新NISAなら非課税。
年間240万円まで、生涯で1200万円まで、個別株や東証ETFに投資できる。
仮に1200万円を配当利回り3%の銘柄に投資した場合、年間36万円の配当を受け取れる。
通常は「36万円×税率20.315%=7万3134円」が取られるが、新NISAは非課税なので丸々36万円が受け取れることに。
◆何株保有で配当もらえる?
株式市場で取引できる最低株数(「単元株」という)は通常100株。配当をもらうには100株以上100株単位で株を買い、保有する必要がある。
資金が少ない人は、ネット証券の1株投資サービス(単元未満株取引サービス)を。多数の顧客の注文をまとめて発注、または相対取引などにより1株以上99株以下での取引を可能にしている。
1株だけの保有でも、きっちり1株分の配当がもらえる。ただ、株主優待は原則1株では受け取れない。
各社の売買手数料など、サービス内容を表にまとめた(本ページ上の表参照)。
SBI証券、マネックス証券、三菱UFJ eスマート証券は取扱銘柄数が約3900銘柄と多い。
1株の投資でもリアルタイム取引ができるのは楽天証券だけ。上記4社は、新NISAでは売買手数料が無料だ。
たとえばユニクロでおなじみのファーストリテイリングは通常「4万6980円(2025年4月30日現在)×100株=469万8000円」が必要だが、1株投資なら4万6980円でOK。
◆配当は年何回もらえる?
日本株の配当はその企業の決算期末と中間期末の年2回もらえるのが一般的。決算期末だけ(年1回配当)の企業もたまにある。