とんでもないけど、ありそうな離婚理由
同じ相手と長く一緒にいて、恋愛感情が冷めたり、嫌になったり、決定的な相手との違いに打ちのめされたりしながら、時に妥協し、時に説得し、時に泣いたり怒ったりしながら明日も一緒にいる方法を探る、という経験はそう簡単に得られるものではありません。
少なくとも十代からの二十年間、小さな恋を繰り返した人に対して、同じ人と長く付き合って結婚し、「とんでもない理由」で離婚した人が、「経験が少ない」とはまったく思いません。そして、そのなかなか得がたい、私がこれから得ることができない二十代三十代の経験があるのだから、これからのアラフォー・シングル・ライフについて悲観する必要は皆無だと個人的には思います。
とんでもない理由がどのようなものか私は想像しかできません。私も四十代になり、周囲に一度や二度離婚した人は年々増えていて、話を聞けばどれもとんでもないと言えばとんでもない、ありそうと言えばありそうな理由でした。夫が盗撮で逮捕されたという人もいれば、結婚してから一度もセックスができなかったという人もいれば、単身赴任から帰ってきて夫の顔を見たら冷めていることに気づいたという人もいます。
そして多くがそれなりに怒ったり傷ついたり戸惑ったりする短いグリーフ期間やリハビリ期間を経たあと、リバウンドのように大恋愛をしたり、年下男性とのプチ恋愛にかまけたり、たくましく恋愛市場に戻っています。それは結婚が二十歳そこそこでとても早かった人だろうが、さんざん恋愛した後に小学校の同級生と三十代で結婚した人だろうが同じです。