
シンガポール館で死んだら宇宙へ
次に訪れたのは、愛子さまも見学したシンガポールパビリオン。自分の願いを書くと、上階にあるプラネタリウムのような巨大なスクリーンに映し出される。そうとは知らずに、記者は「死んだら宇宙へ」と書いた。それが星とともに、大空に浮かび上がると、周囲から笑いが起き、恥ずかしかった。家族に聞くと、この日、見学したパビリオンのなかではシンガポールの評価が最もよかった。
ウクライナの「今」も
共同館「コモンズ」の中には複数の国や地域のブースが軒を並べる。その一つがウクライナだ。国旗の色が使われている、黄色のブース内に青色に塗られた拡声器、タイヤ、パソコンなどが並ぶ。そこにつけられたバーコードをスマホのような装置で読みとると、品々に関係する戦時中の映像が装置に映し出される。
「他のパビリオンは『未来』をテーマに展示しているけれど、ウクライナが見せているのは『今』。この国だからこそできる展示だと思う」(妻)
午後9時から1000機のドローンの光が万博の夜空を舞った。ショーを楽しんだのち、会場を後にした。
(この日、見学したパビリオンなどは韓国、英国、シンガポール、モンテネグロ、スロベニア、パナマ、イスラエル、ウルグアイ、ウクライナ、クロアチア。個人的なMVPはシンガポール)
「全員、トルクメニスタンには行け」
2日目の5月5日は午前10時枠で入場した。この日もパビリオンの当日登録はかなわなかったが、昨日より1時間早いせいか、会場が空いていたので、中央アジア・トルクメニスタンのパビリオンを訪れた。国家の威信をかけている感がガンガン伝わってくるムービーは圧巻だった。思わず二度見してしまったほどだ。
後日、Xを見ると、同様の声が多数寄せられていた。
<これぞ海外という異文化オーラ炸裂>
<知らないことだらけで知識欲が刺激されまくり>
<万博に行くやつ、全員トルクメニスタンには行け>
ブラジルパビリオンに引かれたのは、建物の正面に、「我々の存在の真意とは。」と、大きく記されていたからだ。結局、哲学的な問いの答えは見つからなかったが、日本人のブラジル移住の歴史を紹介するビデオはとてもよかった。