「今まではずっと開幕に合わせてたんですけど、もっと先にピークを持ってこられるようにしようかなって。去年も最初はけっこう調子が良かったんですけど、夏場になってくるとダメだったんで、今年は落とし気味というか、あんまり投げないっていうのを意識してやってきました。球数もそうですし、投げる頻度もそうですし、投げるよりもトレーニングをメインにしたりとか、もう本当に開幕は(ベストな状態でなくても)いいかなって思ってたぐらいで」

 3月28日の巨人との開幕戦(東京ドーム)では5点リードの7回に2番手として登板し、1イニングを無失点。その後の2試合はいずれも同点の9回にマウンドに上がってホールドを記録した。初めてセーブ機会で起用されたのは4月5日の中日戦(神宮)。2点リードの9回に登板して、150キロ近いストレートを軸に3者連続3球三振、メジャーリーグでは「イマキュレートイニング」と呼ばれる偉業で、今季初セーブを飾った。

「手探りで始まったリリーフ陣なんですけれども、少し形というか、落ち着いてきたかな。彼(石山)は非常に丁寧に投げるので、そういう意味では終盤に(抑えとして)投げるピッチャー向きかもしれないですね」

 試合後に髙津臣吾監督がそう語ったこの日を境に、石山は継続して抑えを任されることになる。4月8日から5月4日にかけて7試合の登板で5セーブ、2ホールド。自身のプランとは裏腹に開幕から11試合連続無失点と無双状態が続いたが、本人は慎重な姿勢を崩さなかった。

「いやあ、たまたまですね。まあ9回(抑え)というのを全く意識してなかったって言ったら嘘ですし、そこに入れるように結果を出すだけだなと思ってたんで、結果としてゼロで抑えられているのはすごくいいなとは思いますけど。先のことを考えると本当はもうちょっと状態を落として、上げていけたらいいかなとは思ってるんで、当初の予定どおりではないですけど、結果としてチームが勝ててるのでそれはいいかなと思います」

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