この記事の写真をすべて見る

 AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占い師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。

*  *  *

Q:メンタルがへっぽこで、小さいことでも気にして、落ち込んでしまうんです。自分のペースを守ればいいのに、仕事の人や友人がいると元気な素振りというか、ヘラヘラして余計なパワーを使ってしまい、相手に悪気が無いことをわかっていても酸欠になったのかと思うくらい苦しくなります。どういうマインドで人とかかわっていけばいいのかアドバイスいただけませんか。(女性/営業/32歳/ふたご座)

A:わかります。これは僕も似ているところがあります。

 いわゆる「過剰適応」というか、自分が好きじゃない人やそこまで関心がない人にまで気を使いすぎたり、手助けをしてあげてしまったり。もしくは自分が犠牲になることによって、場を丸く収めようとしたり。それで家に帰って一人になった時に途方もない疲れを感じちゃう。そういう性質を持ってしまっている人が、すごく多いと思います。 人付き合いは本来、楽しいから、興味があるから参加するし、興味がなかったらお断りすればいいんですけど、世の中の何割かの人にはそれが難しい。「誘ってくれたから」「興味がないけど、せっかくだから」と思ってしまうから。これ、「“せっかく”の呪い」だと僕は思っています。「せっかく社員になったから、辞められない」とか。「せっかく」が自分の意思よりも上位に属している状態。アドバイスは、「待つ勇気を持つこと」です。

 僕も昔は誰かれ構わず「あ、じゃあ僕占いますよ」と言っていた時がありました。めちゃくちゃスケジュールが入ってるのに「占いますよ」って。それで死にかけました。

 以来「相手に無理に喜んでもらわない」「返事を即答しない」を常に心がけています。冷蔵庫に貼ってもいいぐらい。マインドとしては「私はそこまでお役に立てない。ごめんなさい」と心の中で唱えるのがいいかもしれません。

次のページ