また、「一方的に規制するだけでは、大きなビジネスチャンスを自ら放棄している」(スポーツマネージメント会社担当者)という声も聞かれる。今のままではMLBどころか国内他競技にも遅れを取ってしまう可能性があるという。
「スポーツ中継はテレビからネット配信に本格移行。同様にSNSを通じて各種競技に触れて興味を持つファンが増えている。SNSを活用することが必須の時代に制限をかけるというのは、NPBの旧態依然ぶりを証明している」(IT関連情報サイト編集者)
スポーツのみでなく、全てのエンタメがSNSを重視している時代。主催者だけでなくファン・ユーザーも情報発信と拡散をすることで大きなムーブメントが生まれる。
「NPBと各球団には温度差を感じる。各球団はSNSの重要性を認識、専門家を雇って球団発信コンテンツの充実度を高めている。ファンがSNSにあげた情報も一人歩きを始め、多くの人の目に触れるのも理解している」(スポーツマネージメント会社担当者)
各球団は独自にMLBや他競技、エンタメを視察、良いものを取り入れてきた。例えば、MLBでは観客がスマホを通じて撮影、SNSへ投稿することは事実上黙認している。国内他競技でも「ハッシュタグをつけてどんどん投稿してください」というアナウンスを行っている競技すらあるほどだ。
「海外アーティストのライブではスマホ撮影が許可されている場合が多い。パフォーマンスをオープンにしてSNS上で拡散することの影響力をプラスに捉えている。主催者が広告宣伝費をかけなくても認知度やファンを増やす素晴らしい方法」(IT関連情報サイト編集者)
「後発のプロリーグであるバスケット・Bリーグやバレーボール・SVリーグが若者を中心に人気が高まっているのはSNSを効果的に活用しているから。各球団が時代に即した方法をやろうとしても、取り仕切るNPBの理解度が低くて苦しんでいるようだ」(スポーツマネージメント会社担当者)