校長は「ジレンマはある」

 しかし、生徒が減り続ける現状は看過できない。

「公立学校である以上、人数は選べませんし、1学年2桁の生徒数をキープできるかは切実な課題です。隣の青山小の今年の入学者数は21人だったと聞いて、その全員が青山中に入ってもらうにはどうしたらいいかは頭を悩ませています。複数の学級があれば多様な人と触れ合うことで社会性が培われるなどメリットも当然あります。少人数の魅力をアピールしつつも、なんとか生徒数を増やしたいという思いもあり、ジレンマはあります」

 同校は27年に創立80周年を迎える。かつては在校生が千人を超える時代もあった伝統校は今、岐路に立っている。

(AERA編集部・秦正理)

[AERA最新号はこちら]