
昨年日本一に輝いたDeNAだが、好不調の波が激しい戦いぶりは今年も解消されていない。開幕して2カードまでは4勝1敗1分と好発進だったが、その後は2勝6敗1分と苦戦して借金生活になっている(4月17日終了時)。スポーツ紙デスクはこう指摘する。
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「巨人や阪神と比べると、野球の精度が落ちる印象は今年も変わらないですね。昨年はリーグ3位からCS、日本シリーズを勝ち抜いて下克上で頂点に駆け上がりましたが、シーズン終盤に広島が大失速しなければCS進出はできなかった。長丁場のシーズンは勢いでは乗り切れません。野球に向き合う意識をチーム全体で変えないと、優勝は厳しいでしょう」
タレントはそろっているが、いかに1点を奪うか、1点を防ぐかという細部にこだわると物足りなく映る。
0-5で敗れた16日の巨人戦では、初回無死一塁で甲斐拓也が放った左前打で左翼・筒香嘉智のチャージが緩かったため、一塁走者の泉口友汰は三塁に進んだ。続く吉川尚輝の右翼線の安打で失点したが、ここでも右翼・度会隆輝の対応が速いと言えず、一塁走者・甲斐がまた三塁へ。続く岡本和真の遊ゴロで2点目を献上した。いずれも失策がついたプレーではないが、簡単に進塁を許したことが失点につながっている。
この試合の打撃では、2回無死一、二塁の好機で戸柱恭孝が犠打失敗で三塁に進められず、無得点に終わった。次打者の筒香が大きな中飛を放っただけに、走者を進めていれば得点できた可能性が高い。攻守で序盤に拙いプレーが連続したことで試合の流れを手放した。
「数字に反映されないが、相手に隙を見せるプレーが依然として多い。選手起用でも疑問が残ります。牧秀悟を開幕から2番で起用していますが、打線全体で見た時に機能しているとは言えない。オースティンが下半身のコンディション不良で離脱したタイミングで4番に戻しても良かったのでは。宮崎敏郎が4番を打っていましたが本来の良さが出ていませんでした」(前出のスポーツ紙デスク)