たどりついた体重維持方法

 そんな私が、今行っている体重維持の方法が3つあります。1つ目は、食事です。大好きだったパン中心の生活から、米中心の生活に変えたことで、食後から空腹を感じるまでの時間が長くなり、間食する回数が圧倒的に減りました。偏食が高じてコロナ禍には亜鉛欠乏を発症してしまった私ですが、パートナーに恵まれてからは食事のバリエーションが増え、さらに食事の時間が楽しくなったように感じています。

 二つ目は、運動です。運動より勉強中心だった幼少期を送ってきた私は、運動習慣がありませんでした。そのため、ジムに入会するも三日坊主で、長続きすることはありませんでした。そんな私ですが、今ではジムに通って2年半が経過しています。軽めの筋トレに有酸素運動を取り入れる1時間だけのワークアウトですが、汗をかくことで集中力が増すことを実感してからは、ほぼ毎日欠かさず通っています。

 三つ目は、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)からなるべく目を逸らすことです。SNSには、「こうすればやせられるよ」といったダイエットを助長する投稿で溢れています。このように直接的ではなくても、痩せてすらっとした綺麗な人の投稿を多く目にすると「やせたい」と思わざる得ない投稿も多いのが現状です。医学的な観点から考慮すると、明らかに「やせすぎ」の女性が、現在の世の中では「美しい」とされているのです。

身の回りにあふれるダイエット情報

 実際に、SNSの過度な使用が、摂食障害のリスク増加と関連している可能性が指摘[※2] されています。例えば、若い女性がソーシャルメディアを使用する場合、彼らが見る写真は、一般的に美しさの理想的な形としてスリムさを促進することが明らかとなっています。また、思春期の少女の中には、自分自身を撮った写真をSNSに投稿する傾向があること、そして、受け取ったコメントや賛辞を通じて、仲間よりも魅力的であることを証明することを望んでいることも、明らかになってきています。

次のページ 摂食障害は女子だけではない