
マイクロソフトはTeamsに注力
さらに、Skypeを運営するマイクロソフトは、別のビデオ通話サービスとしてTeamsに注力している。この自社内での競合が、今回の判断につながったと高橋さんは見る。
Skypeの終焉に寂しさを覚える人もいる。アメリカ在住の40代の女性は言う。
「Skypeにはいろいろな思い出があります。大学時代に留学生の夫と出会い、夫が帰国したあとは毎日Skypeで通話していました。私がアメリカに来てからも、家族や友人とつないでたわいもない会話をすることが本当に楽しかった。いつからか使わなくなってしまったけれど、人生を豊かにしてくれたひとつのツールだったし、今の生活もSkypeがあってこそだと思います」
Skypeはその歴史を終える。ただ、その記憶と魂は残り続けると、高橋さんは言う。
「何もなかったところに市場を開拓し、新たなコミュニケーションの形をつくったSkypeは素晴らしいサービスでした。先駆者であり開拓者だったSkypeの記憶はこれからも残ると思いますし、今使われているアプリもSkypeの土台があったからこそ。魂はいろいろなサービスに引き継がれていると思います」
かつてのユーザーに惜しまれつつも、Skypeはその役割を終えることになる。
(AERA編集部・川口穣)