
兵庫県の明石市長を暴言やパワハラなどで退任した泉房穂氏が、退任の際に宣言していた政治家引退を撤回し、今夏の参議院選で兵庫選挙区(改選数3)から立候補することを表明した。もっとも暴言癖は直っていないようで、立候補表明会見やSNSの投稿で国民民主党の玉木雄一郎代表を怒らせ“炎上”。当初、ウラで話がついていたとされる同党や立憲民主党の支援は暗礁に乗り上げた。
【写真】6年前、市職員への暴言で謝罪した泉房穂明石市長(当時)
泉氏は3月24日に神戸市内で記者会見し、無所属で立候補することを表明。
「国民が苦しい苦しいと言っているにもかかわらず、さらに首を締めてくるような政治は終わらす必要がある。今の永田町に一体どれぐらい本気で国民のことを考えている政治家がいるのか」
などと激しく訴えた。
「魅力的な政党がない」発言に玉木氏がキレた
泉氏の立候補にあたっては、立憲民主党と国民民主党が推薦する形になるとみられていた。実際に記者も、事前に国民民主党の関係者から、
「泉氏が無所属で出馬するが、立民と国民が共同で推薦することが決まっている」
との情報を得ていたし、立憲幹部からも、
「泉さんは勝てる候補。国民と共同で推す」
と聞いていた。
だが、泉氏は無所属で出馬する理由について会見でこう語った。
「魅力的な政党がないからです」
この発言が国民民主党を刺激した。同党の玉木雄一郎代表は28日、Xにこう投稿した。
〈先日の出馬会見を拝見し、あまりにも公党に対する敬意を欠いたものだったため、泉氏への兵庫県連における推薦の検討をとりやめ、国民民主党独自候補擁立の方向で動いています〉
泉氏はSNSで、2023年に玉木氏と会談して、国民民主党の共同代表と衆院近畿ブロック1位での出馬の要請を受け、仮に国民民主が自公と連立政権に入った場合に「少子化担当大臣ポスト」を打診された、などと記載していた。これについても玉木氏は、
〈大臣云々の話は、岸田内閣が泉さんを担当大臣として抜擢したらいいのにという趣旨で申し上げました〉
などと否定。
〈(泉氏の)一連の発信は、日頃、国民民主党を内外から支えてくださっている方々を困惑させかねない非常に失礼なものであり、大変残念に思います〉
と不快感をあらわにした。
泉氏はSNSで玉木氏に向けて、
〈誠に申し訳ありませんでした。私の配慮の欠けた対応により、多大なるご迷惑をおかけしたことにつき、心からお詫び申し上げます〉
と全面降伏し、SNS投稿も撤回。AERAの取材にも、
「いや、あれは反省。言い過ぎた」
と後悔する様子だった。