泉氏の推薦をとりやめた国民民主党の玉木代表

自公で1議席を争う「最悪の展開」にも

 対する与党。自民党は加田裕之氏、公明党は高橋光男氏と、いずれも現職が立候補を予定している。だが、自民・公明ともに、政党支持率は低落。6年前の19年の参院選でもトップ当選は維新の清水氏で、次が高橋氏。加田氏は立憲の候補に追い詰められ、なんとか振り切った。

 この19年の参院選では、兵庫は全国でも屈指の激戦区として注目され、当時の安倍晋三首相が神戸の繁華街で加田氏の応援に入ってなんとか勝利した。自民党県連幹部はこうぼやく。

「昨年の知事選で斎藤知事が圧勝したとき、自民党は、斎藤知事はダメだと反対にまわってコケました。泉氏がぼろ勝ちするのはもうわかっている。なんでもいいからうちが議席をとらないと、石破首相をはじめ国政に影響大なので必死です」

 別の自民党幹部はさらに沈痛な表情だ。

「泉氏が出馬したことで、6年前以上に全国的にも注目を集め、マスコミがわんさか入る選挙になるでしょう。ここで自民党が落とせば凋落のシンボルのように報じられる。6年前は安倍元首相の人気で最後は辛くも勝ったが、石破首相にはそのパワーは期待できない。泉氏に無党派層の大半は流れるはずですし、維新は大阪の隣の兵庫なのでなんとか勝ち切るでしょう。残り1議席を連立与党の自民と公明で争うという最悪の展開になりそうです。泉氏が勝てば自民党に対抗する新党作りなどに動いて、さらに追い込まれる」

 兵庫選挙区ではこのほか、参政党の新顔、藤原誠也氏も立候補を予定している。

「泉効果で参院も与党過半数割れの可能性」

 自民党の政務調査役を長く務めた政治評論家の田村重信氏はこう分析する。

「参院選では自民党と公明党は苦戦模様で、今からの挽回は難しい。人気がある泉氏が非自民のシンボル的に立候補したが、この泉氏効果が全国に波及し、野党が勝つと、参議院でも与党が過半数割れしかねない。そうなると、かつて細川護熙氏が首相になったような政権交代につながりかねない。与党にとって、かなり厳しい選挙となります」

(AERA編集部・今西憲之)

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