HONDA:シビック/現在も販売し続けるホンダを代表する車種。低公害エンジンであるCVCCを搭載した初代のシビックCVCCは、米国自動車技術者協会の月刊機関誌で20世紀優秀技術車の「1970年代優秀技術車」に選ばれた

「ランドクルーザー人気は相変わらずですが、注目はジムニーです。ファンが多い車ですが、先ごろ5ドアのジムニーノマドが発表され、あまりの売れ行きに現在注文を停止しています」

 先代のジムニーはそこそこの人気だったが、今のスタイルになり人気が爆発した。

「若い人は丸いヘッドライトがかわいいと感じているようです。基本設計は変わっていないので、楽で快適な車ではないです。でも、ジムニーはこんなものと納得しているのでしょうね」

 飯嶋さんに話を聞くと日本車の未来はそれほど暗いものではないと強く感じる。

「中国や韓国の自動車メーカーの台頭はありますが、それらの国は電気自動車(BEV)が中心です。日本は充電環境の整備など課題があります。まだプラグインハイブリッド(PHEV)やハイブリッド(HEV)が当分続き国内市場は簡単に中国や韓国の自動車に圧されることはないと思います。BEVは日本は出遅れた感がありますが、例えばこれはハイブリッド車ですけど、シビックe:HEVのように電動車でありながら運転する楽しさを感じさせるモデルはあります。BEVでも日本車ならではの工夫が見られる車が出てくると思います」

 その上で日本の自動車に期待することを聞いた。

「日本は八つのメーカーがある国で、こんな国はなかなかありません。協業や統合などの話題がありますが、それぞれが独自の車をつくり、どの車も魅力的でどれを買おうか迷うくらいの状況が続いてほしいです。その力が日本の自動車メーカーにはあります。僕は車に対してずっと夢を見続けていきたいですね」

まるでガンダムのよう

 ジムニーにはファンが多い。そんなファンの一人が作家の増田俊也さんである。

「JA11とJB23の2台所有していました。今はJB23のみです」

 JA11とは初代ジムニーの四角いデザインを踏襲して排気量を660ccに拡大した90年発売のモデル。JB23は3代目で丸みを帯びたデザインでジムニーらしくないという声もあった。

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