
元フジのスタッフとも交流はある
フジテレビアナウンサー時代は「めざましテレビ」の情報キャスターやバラエティー番組の進行など責任のある仕事を任され、分刻みで時間に追われていたという渡邊さん。食レポの仕事を大量にこなしていた時期もあった。
「週に3日、食レポのお仕事をしていた時期もあります。1日にラーメン6杯とか食べた日もありました。だから、必然的に太っちゃいますよね(笑)。お店の人の手前、残すわけにもいかないですし。私は食レポでもウソをつきたくなかったので、おいしくないときは『おいしい』とは言わなかったです。食感や具材の特徴を見つけてそれを表現するだけに留めていました。おいしくないものを『おいしい』と言うのは、やっぱり視聴者を裏切ることになると思っています。食レポに限らず、事件、事故の現場レポートでも、ディレクターやカメラマンから『いい絵がほしい』と注文されても、ウソをつかないことは徹底していました」
渡邊さんはフジテレビをやめた後も、かつての同僚たちとつながっているという。
「最初は会社をやめたら、もうフジテレビの人とは誰とも交流がなくなるんだろうなと思っていたんですけど、意外と交流は続いていますし、今でも仲良くしています。私の場合はアナウンサーよりも、番組スタッフさんと仲が良くて、食レポを一緒にやっていたスタッフさんたちとは今でも会いますし、カメラマンや技術さんとも、ご飯を食べに行ったりしているんですよ」
渡邊さんは今、新しい試みを始めている。今年2月から有料の公式メンバーシップ「Lighthouse」を開設した。会員になると「会員限定エッセー」「会員限定Instagramアカウントへの招待」「イベントチケット・限定グッズの先行/優待販売」「会員限定お悩み相談」の特典が受けられるというものだが、開設の経緯をこう語る。
「最初はインスタのサブスクを始めたんですが、会員がどんどん増えてしまい、コメントの数も多すぎて読めず、コミュニケーションが取りづらくなってしまいました。そのため、メンバーシップにしてきちんと対応したいと思ったんです。メンバーシップに入ってくださっている人の中には、うつ病などメンタルに関わる病気を抱えている方もいて、そこでお悩み相談を受けることもあります。さまざまな生きづらさと向き合っている方のお話を聞くことで、これから自分がどんな活動をするべきなのか、ヒントにもなっています。私は医療従事者ではないし、病気の詳しいことはわからないけれど、どうしたらちょっとでも心が楽に生きていけるかということは、自分の体験から言うことはできます。正解はないと思いますが、メンバーシップはファミリーみたいな温かい空間になっています」