“ガラパゴス化”に気づいた若者たち
国民民主党は、103万円の壁の引き上げのほかにも、消費税減税、ガソリン代値下げ、電気代値下げなど数々の家計支援策を打ち出している。
これまでの自公政権下では、企業のふところを豊かにする政策が重視されてきた。だが、企業の内部留保が膨らむばかりで賃上げは進まず、景気は低迷していった。
企業ではなく、家計に直接お金を回す。現状とは逆の方向にかじを切る国民民主党が20~30代を中心に支持を伸ばしている事態を受け、永濱氏は「日本社会の大きなうねり」を予感している。
「生活が苦しくなりつつある若い人たちが、SNSでさまざまな情報に触れ、これまでの政策がいかにガラパゴス化していたかに気づきはじめている。先日、ドイツで厳しい財政規律を緩和する法改正が行われたように、日本の経済政策も大きな転換期を迎える機運が高まっているのかもしれません」
突如政界の“新星”となった国民民主党。永田町の常識や、企業とのしがらみにとらわれない政治ができるのか。注目している若者は多い。
(AERA dot.編集部・大谷百合絵)