米ツアーでも“強さ”発揮する竹田麗央(写真提供・日刊スポーツ)
この記事の写真をすべて見る

 今季の米女子ツアーには、史上最多となる総勢13名の日本人プロが参戦しているが、開幕早々から目覚ましい活躍を見せている。

【写真】国内女子ツアー、今季期待したい遅咲きのヒロインはこちら

 日本勢は、古江彩佳、渋野日向子、畑岡奈紗、西郷真央、笹生優花、西村優菜、勝みなみ、吉田優利の残留組(吉田は最終予選会を突破し出場権を獲得)に、今年から竹田麗央、山下美夢有、岩井千怜、岩井明愛、馬場咲希が加わり、一大勢力として世界最高峰のツアーを主戦場にしている。米ツアーといえばここまで本国アメリカの他、韓国勢が席巻していたが、その情勢は大きく変革しつつあり、“日本旋風”とも呼ぶに相応しい状況となっているのだ。

 まず開幕戦のヒルトン・グランドバケーションズ トーナメント・オブ・チャンピオンズでは、竹田が通算11アンダー8位といきなりトップ10フィニッシュ。翌週のファウンダーズカップでは山下が通算13アンダーで4位タイ、勝が通算12アンダー7位タイ、畑岡が通算10アンダー11位タイ、古江が通算9アンダー13位タイと上位につけた。

 すると舞台がアジアに移った第3戦のホンダ LPGAタイランドでは、岩井明愛が最終日に11アンダー61を叩き出し通算27アンダーでホールアウト。1打差2位に食い込み、いきなり米ツアー初優勝にあと一歩と迫った。

 さらに翌週になるとHSBC女子世界選手権で、古江が通算9アンダー2位タイ、西郷が通算5アンダー11位タイ、畑岡が通算4アンダー14位タイでフィニッシュし日本選手の勢いを牽引すると、次戦のブルーベイLPGAでは竹田が通算17アンダーで圧勝。この大会では、古江が3位、西郷が5位タイ、畑岡と山下が8位タイと5人がトップ10に入り、大きな存在感を発揮した。

 特に竹田の優勝は、今の日本人選手たちのレベルの高さを印象づける大会だった。昨年、米ツアーとの共催で行われたTOTO ジャパンクラシックに勝って今季の出場権を手にした竹田は、本格参戦5試合目となったこの大会で、初日から3日間連続で3アンダー69をマークし2打差の単独トップで最終日を迎えると、8バーディ、ノーボギーのコースレコードに並ぶ8アンダー64を記録。後続に6打差をつける“一人旅”でツアー2勝目を飾った。

次のページ
“ライバル”米国勢、韓国勢のシーズンスタートは?