
K-1甲子園を高校1年で制した“怪物”野杁正明は、K-1が誕生した1993年生まれ。31歳となった昨年、ONE Championshipに参戦しキャリア初となる連敗に見舞われたが、今年1月の第3戦でKO勝利し復活。3月23日の日本大会参戦を呼び掛けると、ムエタイルールでONEの頂点に君臨するタワンチャイ・PK・センチャイ(タイ)とのONEフェザー級キックボクシング暫定世界王座決定戦が決まった。過去、試合直前の筋断裂にもワクワクしたという野杁は、強敵にこそ燃える格闘家の心性を持っている。
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――試合まで10日余りとなりましたが、コンディションはいかがですか(インタビューは3月11日に実施)?
まず初めに出てくる言葉は「疲れた」です(苦笑)。でも本当に準備はできていて、僕自身過去最高の状態で試合を迎えられると思います。ただ12月、1月と連戦して、ここ4カ月ぐらいずっと追い込んでる状態なので、いつも以上に疲れが溜まっています。
――ジムの仲間たちからも若手選手なみの試合ペースだと声が上がっているそうですね。
K-1時代は年に2、3試合で、3回できたらいいなぐらいだったので、これだけパンパンやるのは本当にしばらくありませんでした。でもこうやってチャンスをもらえてることは嬉しいので、体が持つ限りはどんどん試合をしていきたいです。
――K-1甲子園から活躍してきて、野杁選手も長いキャリアとなりました。
何年だろ……2009年、16歳から試合をしてるので、今年で16年目になります。もう若手じゃなくなったので(苦笑)。
――年齢を重ねての変化というのは何かありますか?
心境の変化はあまりないんですけど、30超えると、なんか疲れが抜けないなって思います。昔は勢いと若さでこなせていた練習だったりもあったと思うんですけど、連戦してみて“疲れって抜けないんだ”って分かりました。対戦相手のレベルも上がったので、余計あるのかもしれないですけど。