写真集発売記念イベントでの芳根京子(写真:Keizo Mori/アフロ)

視聴者は「こんな研修医に手術されたくない!」

 ネット上でも、

「医大出てるエリートだろうに、すごい無能に見えるの不思議」
「定時に逃げるように帰る研修医に診てもらうの怖い」
「少なくとも医学部合格して、医師免許取った人がこんな勉強できないはずないと思うんだが」
「これから大病を患って回診とかで研修医が出てくると『ん、うん、研修医…研修医かぁ…』って感じにはなる」
「9時17時で帰るにしても、家で勉強もせずにデートや合コンに繰り出している子たちが、勤務時間中だけで立派な医師になれるわけない」

 といったコメントがズラリと並んでいる。

 そして2話ではまさかのラストが。なんと、まどかが当日に突然、執刀医に抜擢されるという衝撃の展開に、視聴者からは「え、執刀医!?」「こんな研修医に手術されたくない!」「糸の練習とかまったくしてないよね」といった悲鳴が続出していた。

 作中では、研修医たちが「自己研鑽」という言葉の意味すら知らないというシーンが描かれ、あまりの学力レベルの低さに絶句していた人もいたが、意外にもまどかたち5人は「超優秀」であると唱えている人物がいた。太田プロ所属で都内のクリニックに勤務している医者芸人「井たくま」だ。

「彼いわく、おそらく横浜という設定であろう都市部の病院で『9時~17時』勤務であれば研修医人気が高くなり、高倍率になるのは必至。応募者は10人以上いたと推測され、ドラマに出てくる5人の研修医はそれに勝ち残った面々だと指摘しています。通常、研修医が執刀するのは虫垂炎といった簡単なオペとのことですが、まどかは鼠径ヘルニアの執刀を当日に命じられて手術デビューしています。他の医師の指示通りに切っただけとはいえ、それでもすごいと称賛しています。4話では舞台は泌尿器科へと移りましたが、受け持ち患者は2人のみ。実際の病院では10人~30人抱えているといい、そんな戦力外のようなポジションでありながら、精巣手術をあっさり成功させてしまうところにも驚いていましたね」

 5話、6話では救急に配属になるが、ここではまたもや点滴ができないスランプに陥ってしまうあたり、どうにも作中の実力が安定しない。

「まどか~」はコメディータッチで描かれる医療ドラマとして一定の支持を得ているが、医療現場の描写に関してはツッコミどころが満載。「研修医たちのポンコツぶり」や「現実感の欠如」に対する視聴者の不満は、今後の視聴率やドラマの評価にどのような影響を与えるのだろうか。

(泉康一)

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