宮内庁インスタに即日投稿された、愛子さまと佳子さまの「ペア公務」の様子が映されたリール動画=宮内庁インスタより

愛子さまと佳子さま「ペアショット」の効果

 一方で、公務の機会が多く、注目度も高いにもかかわらず、インスタグラムで佳子さまについての投稿がないのは不自然、という報道もなされていた。

 その解決策が、愛子さまと佳子さまの「ペア公務」の発信であり、投稿に対してどのような反応があるか確認する意味合いもあったのではないかと、前出の人物は話す。

「愛子さまと佳子さまがペアになって公務に取り組むのは、ご年齢とご経験の面でもちょうどよい。何より、愛子さまとご一緒ならば批判も起こりにくいというメリットもある。

 お茶会や鴨場接待のように、おふたりがペアを組む機会は、これから増えていくでしょう」
 

約70万の「いいね」がついたのは、長靴を履いた愛子さまが5月の御料牧場でタケノコ堀りをする「奇跡」のショット。プライベート感が伝わるカメラ目線の愛子さまは皇室ではレアショットだ=宮内庁インスタより

カメラ目線の愛子さま

 前出の三上さんは、宮内庁のSNS戦略は、官公庁のSNSのなかでもかなり上手くいっている、と話す。

「たとえば、69万の『いいね』がついた、ご静養中の天皇ご一家を写した投稿などは、カメラ目線の愛子さまや雅子さまとのツーショットなど、SNS向きの写真をチョイスしており、国民が『へえ』と思うような投稿ができていると思います」

 他方、仮に宮内庁が秋篠宮家への批判的な反応を恐れているならば、そのような状況だからこそ、インスタグラムに佳子さまの投稿を出すべきだ、と考えている。

「メディアを介さずにストレートに人びとに発信できるのが、SNSの最大のメリットです。特に宮内庁のインスタグラムは海外王室のインスタグラムと異なり、コメント欄も閉鎖されていますから、フォロワーの反応に振り回されることもありません」

 宮内庁は、人びとの顔色をうかがっていてはダメだと、三上さんは言う。

「宮内庁や皇室が、自分たちの方針に沿って投稿をし続けることで、人びとの受け止め方も変わってくる。そこにSNSを運用する意味があります」

 皇室との国民の「絆」の深め方も、変化する時代とともに変わらざるをえない。

(AERA dot.編集部・永井貴子)

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